ひよっこ作家

おはぎとコーヒー

2023.7.12

 臨月に入り、いよいよ出産が近づいてきている。少し前までは、出産が怖い!と不安になり、痛みに怯えて怖気付いていたが、今はお腹の子に早く会いたい気持ちが勝り、痛みもきっと耐えられるだろう!陣痛が早く来ないかな!と前向きな気持ちになっている。とは言え、痛みに強い方ではないので、少々不安な気持ちももちろんあるが…。今週末に楽しみな予定があるので、それが終わった後に生まれておいでね、と毎日呼びかけている。もう少しの間、お腹の中でゆっくり過ごしてもらう。

 

 家でゆっくりしているからか、天気の変化によく気がつくようになった。高台にある家なので、ひとたび雨がざっと降り出すと、途端に窓からの景色はもわっと曇り色になり、先の景色が見えなくなる。ひとしきり降ったあと、ぱっと雨がやむと曇り色に覆われていた景色がさーっと晴れていき、雲はすっと流れて青空が顔を出す。雨が降っていたのが嘘のように、晴れるのはあっという間だ。そしてまた、窓からはいつもの景色がくっきり見えるようになる。雨がやんだあとは虹が見えそうなものだけれど、日の位置の問題なのか、なかなか出会えていない。ころころ変わる夏の天気を、これほどゆっくり家の中で眺めていられることは今までなかったので、結構面白く思って見ている。あと怪しい空模様だなと思って、雨に降られる直前に、ちょうど洗濯物を入れられた日は嬉しい気持ちになる。

 

 散歩がてら、少し離れた場所にあるパン屋に初めて行ってみた。距離は片道1km弱で、大したことはないのだけれど、なんせこの暑さの中で歩くので、運動量に見合わない体力を削り取られている。緩やかな坂道を登っていく。途中休めるような場所もあったけれど、水辺が近かったので絶対蚊に刺されると思って、休まずに歩いた。パン屋の外観は水色が基調になっていて、まずそこに嬉しくなった。わたしは水色が好きだ。店内は広くはないけれど、豊富な種類のパンがぎっしり並んでいて、わくわくした。わたしはどうしてもウインナーの入っているパンが好きなので、まずそれを選んだ。あとはチーズのパンも好きなので、それも。最近糖を欲しているからか、じゃりじゃりの砂糖がついたパンも食べたくなるので、シナモンなんとかと言う名前のパンも買うことにした。どのパンも名前が凝っていて、どんな味なのかなとどれも気になってしまう。あと夫の朝ごはん用にレモンのパンを選び、会計を済ませる。帰りは少し下り坂のため、足取りも軽い。道中聴いていたのは「空気階段の踊り場」#322【本編】あややがいる。空気階段のふたりはいつも最高!